頻尿スッキリ委員会スペシャル対談

排尿機能障害・医療現場最前線レポート ~イソサミジンへの期待と可能性~

影山慎二先生 医療社団法人 灯弘会 かげやま医院 (泌尿器科専門クリニック)院長 浜松医科大非常勤講師、静岡県立大学客員教授 大野木宏 タカラバイオ株式会社 研究開発担当 兼 京都府立医科大学 特任講師 http://kageyamaiin.com/

実際の医療現場で「排尿機能障害」の治療に取り組まれている かげやま医院 影山慎二院長に患者さんの傾向や治療について現場の最新の声をインタビュー。タカラバイオ株式会社研究開発担当 大野木宏との対談で、排尿機能障害の予防への取り組みや今後期待されるイソサミジンの役割について語っていただきました。

排尿機能障害の認知度が高まり、男女共に患者さんが増加。
影山先生
ここ数年、医療系バラエティ番組などのおかげで「排尿機能障害」について広く知られるようになりました。認知度の高まりと共に男女とも患者さんが増えています。特に寒くなると過活動膀胱の症状を訴えて来られる方は多くなります。
病院に来るきっかけは、「トイレを我慢できなくなった」という体験が引き金になることが多いようですね。夜中に起きる回数が増えて生活に支障が出てきたという方も少なくありません。最近は、親御さんを介護している方が「自分も親と同じような頻尿の症状が出て心配になった」と来院されるケースが増えてきました。事実、男性の前立腺肥大、女性の性器脱※は遺伝性が強く、患者さんから父息子・母娘2代にわたって治療を受けたという話をよくお聞きします。
※性器脱…女性の骨盤内にある膀胱、子宮、膣、直腸などが本来の位置から下垂して膣から脱出してくる疾患。頻尿や尿漏れ、残尿感など引き起こします。
大野木
「排尿機能障害」という言葉は知られるようになってきましたが、命に関わるというものではありませんから、潜在的な患者さんはまだまだ多いのかもしれませんね。
治療には長期的な行動療法や生活改善が不可欠
影山先生
「バランスボールを利用した骨盤底筋を引き締める体操」 太腿の間にバランスボールを挟み、お尻と内腿に力を入れて形が変わるくらいへこませます。バランスボールは100円ショップで売っているものでOK。
排尿トラブルを引き起こす過活動膀胱、男性の前立腺肥大や女性の骨盤底筋のゆるみは1日にして起こりません。年齢による衰え、長年の生活習慣などがつもり重なって症状が出てくる。動脈硬化にともなって生じてくる高血圧と同じです。ですから、治療はどうしても長くなります。
薬は即効性がありますが、口が渇く、腸の動きが抑えられて便秘になる、目がかすむなどの副作用があり、長期的な服用はできるだけ避けていきたい。患者さんの病状にもよりますが、当医院では薬の処方だけでなく、行動療法として「膀胱に尿を溜める練習」や「バランスボールを利用した骨盤底筋を引き締める体操」などを指導しています。
‟健康寿命”を延ばすために“膀胱寿命”を考えていく
大野木
排尿機能障害がある方は認知症のリスクも高いと聞きました。
影山先生
それはあるでしょうね。脳細胞の損傷で細胞間の伝達能力が妨げられるのが認知症ですが、同じように排尿中枢への伝達能力が落ちることが尿モレや頻尿の原因となったりします。排尿障害を早めにコントロールできれば患者さんは前向きになりますし、それが認知症予防にもつながっていくのだと思います。
日本は平均寿命世界一ですが、健康で自立した生活を送れる期間である‟健康寿命”はそれほど長くないと言われています。今後は‟健康寿命”を延ばすために、“膀胱寿命”を延ばすことを併せて考えていった方が良いかもしれません。
今は、一般の方の知識も豊富になってきましたし、サプリメントを上手に使うことで、膀胱寿命を延ばせればと考える方も多いのではないのでしょうか。
血管を広げる作用に注目してイソサミジン研究がスタート
影山先生
最近、高血圧や動脈硬化が長くなると膀胱に行く虚血※が悪影響を及ぼすと言われています。イソサミジンの原料であるボタンボウフウには動脈硬化予防作用もあることがタカラバイオさんの研究でわかっていますね。
※臓器や組織に流れる血液の量が必要量に比べて著しく減少した状態
大野木
ボタンボウフウの基礎研究は「血管管理という意味で期待できる」というところから始まりました。血管の伸び縮みが悪くなって起こるのが動脈硬化。そこに屋久島原産ボタンボウフウに含まれるイソサミジンが有効であるとわかってきた。そんな時、静岡県立大学の山田静雄先生から「膀胱で共同研究しませんか」とお話を頂きました。まずは動物実験で有効性を確認。次の臨床試験で影山先生にご協力頂いたというのがこれまでの研究の流れです。
影山先生
2014年10月18日に浜松で行われた日本泌尿器科学会のシンポジウムでは、ボタンボウフウの研究を発表させて頂きました。他にもノコギリヤシなどの機能性食品が主に取り上げられたのですが、臨床の学会で機能性食品のシンポジウムができるというのは、私が知る限り初めてといっていい位です。
より多くの人に向けてイソサミジンの情報発信が必要。
大野木
単一成分で効き目がシャープな薬と比べて、食品にはたくさんの成分が入っていて作用は緩やか。その分ある程度の安全性があるわけです。使う人の悩みや志向が多様化している時代ですし、機能性食品であるサプリメントには、そういった部分での役割が必要とされてきていると思います。イソサミジンのような泌尿器系の健康食品の認知度はまだあまり高くありません。これからゆっくり育てていきたいですし、先生方のご協力の元、基礎と臨床の研究でエビデンスをしっかり固めていければと思っています。
影山先生
今、サプリメントを利用される一般の方はインターネットなどでよく調べておられて、賢い取捨選択をされる方が増えているように感じます。むしろ、私たちの側がもっと勉強してサプリメントをどのように使っていけば良いのかナビゲートしていかなくてはならない。
タカラバイオさんには、イソサミジンの研究結果や利用者の声など、もっと一般の方に役立つような情報をどんどん発信していっていただきたいですね。